魚沼丘陵(新潟) 秋葉山(315m) 2023年3月20日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  6:15 駐車箇所−−6:35 ミスに気付き戻る−−6:47 駐車箇所−−6:53 北西尾根取付−−7:09 秋葉神社−− 7:14 秋葉山最高峰−−7:16 秋葉神社−−7:26 車道−−7:32 駐車箇所

場所新潟県十日町市
年月日2023年3月20日 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場県道脇に駐車余地あり
登山道の有無あり
籔の有無参道経由で登れば灌無し
危険個所の有無秋葉山北西尾根は激痩せで両側は崖で超危険地帯
冬装備無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント小さな里山と油断して読図ミスで一本北側の尾根を登ってしまい時間と体力を無駄にしてしまった。秋葉山へは参道の存在を知らずに北西尾根を登ったが両側は崖で切れ落ちた非常に痩せたナイフリッジ状であり、蔓の絡んだ藪もあって苦労した。途中で藪に絡めとられて手袋を落としたが崖下に落ちて回収不能になってしまった。山頂北西側には秋葉神社があり参道は南西尾根に付いていた。山頂部は羽川城跡で2つの空堀で分断された3つのピークで構成され、現地で見た限りでは中央ピークが最高峰。杉の植林帯が多く早朝に関わらず花粉が多くて目も鼻も酷いことになってしまった


県道から見た秋葉山。正確には山頂は見えていない


読図ミスで出発点からそもそも間違っていた 北に延びる林道を進む
尾根地形が見えたところで林道を離れる 尾根に乗る。防火帯のように樹林が開けて残雪が多い
傾斜が緩んで台地の端に到着 大平原だが地形図の秋葉山周辺とは大違いで間違い発覚
往路より南側を下る 出発地に戻る。このまま帰ろうかと思ったが
秋葉山が目の前に見えているので行くことに 正面の尾根を登ることに
尾根に乗る手前で小川を飛び越える 尾根取り付き。問題なさそうに見えるが・・・
カモシカの足跡 場所によってはろくでもない急傾斜。山城のような天然の要害だ
立木が無い場所は蔓混じりの藪で難儀する。それに超痩せ尾根 登ってきた尾根を見下ろす。雪が無いがナイフリッジだ
杉植林帯に入れば安全地帯 最後の盛り上がりの急登
登りきると秋葉神社の一角に出る 神社だが石仏が多数ある
秋葉神社。雪囲いされていた 神社の裏側が山頂かと思ったが先にもピークあり
先のピークとの間は空堀と思われるギャップあり 空堀に下る道が登場
最初の空堀 道は南斜面に付いている
2つ目のピークに到着 さらに東にピークがあるが明らかに低い
東のピークとの間にも空堀あり 帰りは南西に下る参道を降りた。石仏多数あり
水場。中央から噴水のように水が噴き出していた 参道入口
参道入口 参道入口の羽川城跡標識。やっぱり城跡だった
県道から参道入口を見ている 駐車箇所到着


 中居平山の次は西隣の秋葉山に向かう。ここは県道に面した小さな山であり、地形図によると山頂には秋葉神社があるが参道入口がどこにあるのか、そもそも今でも参道が生きているのか不明であるので、適当に登るしかない。

 県道を十日町市街地方面へと下っていき、秋葉山の横を通過しながら様子を観察。南側は崖状の急斜面の連続であり東西方向のどちらかからしか登ることはできないように見える。県道が接近する西側から登ることに決めたが、実はこの時点で読図を誤っていて一本北側の尾根を秋葉山と誤認していたのだった。里の小さな山だと安心して気を抜くとこんな間違いを犯すことになる。今回のような大きな読図ミスは数年ぶりではなかろうか。

 取り付きは県道が羽根川にかかる橋を渡った地点から。ここには駐車余地があり車を置いて北に延びる残雪の車道を辿る。今回は最初からスノーシューは持っていない。右手に尾根地形が現れたところで林道を離れて尾根に取り付く。最初は杉の植林帯だが尾根がはっきりすると防火帯のような立木が無い帯状の場所が尾根直上であり、ここだけ残雪が豊富なので容易に登ることができた。周囲の植林帯には雪は無いが藪もないのでそこを登ることもできる。

 傾斜が緩むと広大な台地状の地形に変わり、立木が無くていかにも人工的に造成された場所のようであった。これだと山頂を探すのが面倒なのでここでGPSの登場。私の場合は今でも昔のGPSをそのまま使い続けており、地図表示機能がないので山頂の緯度経度を予め入力しておく必要がある。出発前に入れておいたのでその記録を呼び出して山頂の位置を確認すると、ここより南東に約500mと出た。あれ? そんなに距離があるのはおかしい。尾根を登り切ったらすぐに山頂のはずだが。緯度経度の入力をミスったかと思って地形図を取り出して秋葉山の地形を確認すると台地状とはかけ離れた狭い尾根のはずで、明らかに今いる地形とは異なる。地形図で秋葉山周辺を見ると北側にまさに台地が描かれているではないか! そう、一本北側の尾根を登ってしまったことにここで気付いたのだった。

 残念ながらこの尾根と秋葉山とは相当東までいかないとつながっておらず、その間には深い谷が横たわっている。それにこの尾根の南斜面は崖状であり、このまま直線的に秋葉山に向かうことはできない。ということで逆戻りするしかなかった。

 帰りは往路の尾根の南側の杉植林帯を下ったが、相変わらず花粉が多くて閉口した。駐車個所に戻って今回はこのまま帰ろうかとも考えたが、東の目の前には秋葉山の尾根がはっきりと見えており、今登った方がお得だろうとの判断で気力を振り絞って川沿いの車道を歩いて秋葉山へと向かった。このまま北西尾根を登るのが最短ルートで、見た感じでは雪はないが藪が濃いようには見えず、そこそこ傾斜はあるが問題なさそうだった。

 尾根に取り付く前に小さな沢を横断。やや川幅があるので(2mくらい)跨ぐのではなく飛び越える必要があったが問題なし。対岸を登って尾根直下に出ると思ったよりも傾斜がきつそうであるが藪は薄い。最初だけ僅かに残雪があってカモシカの足跡が残るが、その先は雪は全く無かった。

 尾根の出だしは急なものの尾根幅は通常で普通に登れたが、進むにつれてまるでナイフリッジのように左右とも切れ落ちて左右に藪を迂回する余裕が消え失せる。藪は灌木で固いので迂回できないと厄介だ。途中で藪に絡めとられて左の手袋を南斜面に落下させてしまったが、ほぼ垂直の土の崖であり、灌木が多少生えているとは言ってもロープ無しで下るのは不可能であった。お気に入りの防寒テムレスであったが残念ながら回収不可能。今の時期は冬物は販売が終了しており、これからの残雪期に支障をきたしそうな。でもサイズが一つ小さくなるが別の防寒テムレスがあるのでそれで代用か。ただしサイズが小さいので内部に使い捨てカイロを仕込むは難しくなる。

 灌木藪が消えてカヤトに切り替わると藪が薄くなると思いきや、今度は蔓が混じって逆に藪が厳しくなった。蔓は意外と強靭で人力で断ち切るのは困難でありナタが必要。そんなものは持ち歩いていないので絡み合った蔓の間をすり抜けながらなので進行速度は大幅ダウン。おまけに尾根は痩せたままで迂回も不可能。一歩ミスれば崖を転落なのでろくでもない選択だったと後悔するが、これを逆戻りして下るのは登り以上に危険度が高いので前に進むしかない。これはまるで天然の要害であると思った。危険地帯の連続なのでろくに写真撮影もできなかった。

 上部に見えている杉の植林帯に達すれば安全地帯だろうが、その直下はまたしても急傾斜で灌木に掴まってホールドを確保し、足元もつま先がかかる僅かな窪みや灌木の根元を使って確保。通常ならロープを出して安全確保する場面だ。しかしこれを抜けると尾根幅が広がり傾斜が緩んで安全地帯に到着。やっと安心できた。まさかこんな小さな山でこんな経験をするとは思わなかった。

 少しばかりの平坦地を進んで法面のような急斜面が再び登場するが、今度は狭い尾根ではなく面なので問題なし。しかしまあ、こんな小さな山で尾根の幅や傾斜がこうも変化するのは妙だと感じた。

 急斜面を登った上は再び平坦地に変わって秋葉神社の一角に出た。藪はなく参道らしい広い道が尾根直上にあり、道端には多数の石仏が立ち並んでいた。神社なのに石仏なのは不思議であるが、日本では神仏混淆の歴史があるので不自然ではないだろう。ちなみに数の多さからすればここでは神よりも仏が主体であろう。

 秋葉神社は思ったよりも立派な建物であり雪囲いされていた。ということは地元の人が今でも守っているということだ。帰りは参道を下ってどこに通じているのか確認してみよう。最高点を確認するため建物の裏手に回ってみるとまだ先にやや高そうなピークが出現。しかしその手前にはギャップのような急峻な溝があった。まるで城跡の空堀だなぁと思ったが、この先にも同じようなギャップがあり、山頂部は城跡であると確信できた。おそらく私が登ってきた北西尾根は攻めにくいように人工的に急峻にしたのだろう。下山時に参道入口に立ったら「羽川城跡」の標識があって納得した。

 ギャップの向こうにあるピークに行くのに急斜面をそのまま下るのは難しいほどであったが、ここで道が登場して尾根の南側に降りてギャップを迂回し、南側から再び尾根に戻ることができた。城跡散策用の遊歩道だろう。登ったピーク(平坦地)が最高点であり、このさらに東側に空堀を介してもう一つのピークがあるが、見るからにここよりも高度は低いのでここを山頂としていいだろう。帰ってからGPSで軌跡を確認したら東隣のピークが地形図の標高点のある山頂になっていたがまあいいだろう。

 帰りは参道を辿る。参道は神社から南西に下る尾根にジグザグに付いていて、ここにも多数の石仏があった。途中には水場があり中央から噴水のように水が出ていた。もちろん水道が引いてあるとは思えないので、ここよりも標高が高い水源から引いてきたものだろう。

 尾根の末端で参道は終了。県道から見ても参道の目印があるようには見えないのであった。せめて道路脇に城跡の案内標識があるといいのだが。あとは県道を歩いて車に戻った。

 秋葉山で大量のスギ花粉を浴びてしまったようで、その後2日間は外出せずに空気清浄機を回しっぱなしにした部屋に籠っていたがアレルギー症状が治まらずに苦しめられた。もう豪雪地帯でも里山はダメだな。

 

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